
「稲田さん、うちfreee入れたんですけど、税理士がついてこないんですよ」
大阪市内の年商4億、製造業の社長から、こう相談を受けたのが2か月前。
社員は20名、社長はもうfreeeを3年使い込んでいる猛者。
でも、契約している税理士は、freeeの画面から仕訳をエクスポートして、自分のソフトに転記している。
社長が見たい数字は、月末にPDFで送られてくる。
言葉を選ばずに書きます。
これ、年商1〜10億のフェーズで、本当によく見る光景です。
大阪・北摂・西中島・梅田・東大阪——エリア問わず、「freeeを入れたのに活かせていない会社」が多すぎる。
原因のほとんどは、社長でも、freee社でもなく、税理士側にある。
これは私の現場感覚として、間違いない。
このページでは、「freee対応」を名乗る税理士の中身を3レベルに分け、本気で使いこなせる相手をどう見極めるかを書きます。
大阪エリアで税理士を探している社長の判断材料になれば。
前提として、税理士/外部CFO/経営コンサルの役割の違いをまだ整理していない方は、先に 税理士/外部CFO/経営コンサル|年商1〜10億の社長はどう使い分けるべきか を読んでください。本記事はその続編で、「税理士の中でもfreee軸でどう選ぶか」を扱います。
1. freee対応税理士の3レベル
言葉を選ばずに書きます。
「freee対応」とHPに書いてある税理士事務所は、大阪だけでも腐るほどある。
でも、中身は3段階で全く違う。
過去40社の顧問先と、セカンドオピニオン相談者の話を聞いてきた現場感で、私はこう分けています。
レベル1:freeeを「使える」(最低限)
freeeにログインできる。
試算表をプリントできる。
申告書をfreee経由で作れる。
このレベルが、いま「freee対応」を名乗る税理士の最大ボリュームゾーン。
私の体感では、大阪のfreee対応税理士の6割はここに留まっています。
悪い人たちではないんです。
ただ、社長が期待している「freeeを使いこなして経営の話を返してくれる相談相手」では、まだない。
レベル2:freeeを「使いこなす」(実務OK)
銀行・クレジットカード・請求書ツールとの自動連携を、業種に合わせて設計できる。
勘定科目と取引先タグの命名規則を、社長の見たい切り口で組み直せる。
月次決算を、freee上で翌月10日前後に固められる。
このレベルから、ようやく「freeeを入れた意味」が出始めます。
関連:freeeで月次決算を早期化する実装手順。
レベル3:freeeを「経営に活かす」(本物)
freeeのデータを起点に、KPIダッシュボードを組む。
kintone・スプレッドシート・Stripe・楽楽精算とAPIで繋ぎ込み、経営会議に持ち込む数字に変換する。
銀行同席の場で、freeeから引いた直近3か月のキャッシュフローを語れる。
このレベルの税理士は、大阪でもごく少数。
私の体感で、両手で数えられるくらいしか知りません。
「freee認定アドバイザー」の肩書きだけでは、レベル1か2か3かは、社長側からは見分けがつきません。
誤解のないように書きますが、freee社の認定アドバイザー制度自体は、本当に良くできた仕組みです。
クラウド会計を税理士業界に普及させた功績は計り知れない。
私自身も認定アドバイザーで、この制度に育てられた1人です。
ただ、制度の入口は同じでも、現場での運用レベルにはレベル1〜3の落差が確実にある。
これは制度の限界ではなく、税理士業界側の宿題です。
だから、見極めは社長側がやらないといけません。
2. 「認定アドバイザーだけど現場で使えない」事例
これは中傷ではなく、現場で実際に起きている話として書きます。
特定できないよう、業種・年商・地域は適度にぼかしています。
過去1年で、私のところに来たセカンドオピニオン相談者の中で、「契約中の税理士はfreee認定アドバイザー」と明言したケースが5件ありました。
5件中4件で、こういう状態でした。
「freeeのデータ、税理士さんが毎月手作業でCSVに落として、自分のソフトに取り込んでるみたいなんです。なんでfreee使ってるのかわからなくなってきて」
これ、本当に多い。
認定アドバイザーの研修は受けた、ロゴはHPに貼った、でも事務所の業務フロー自体は紙+既存ソフトのまま。
freeeは”窓口”として置いてあるだけで、奥は昔ながらの会計事務所、という構造です。
もう1パターンは、「freeeは入力までは見るが、設計はしない」タイプ。
勘定科目は社長が作った初期設定のまま、取引先タグは未整備、自動連携は3つしか繋がっていない。
これで「freee対応」と言ってしまっている。
繰り返しますが、これは個別の税理士の悪意ではない。
事務所全体のオペレーションが昭和の経理を引きずっているから、freeeを”使うフリ”までしかできない。
そして社長は、肩書きだけ見て「ちゃんと対応してくれる」と期待し、後でズレに気づく。
このズレを、契約前に潰す方法を、次の章で書きます。
3. 見極めポイント5つ+面談での一撃質問
初回面談で社長が確認すべき5項目を、私の現場感で書きます。
そして章末に、「これ1つ聞けば本物かほぼ見抜ける質問」を1つ置きます。
ポイント1:freee顧問先の”母数”を聞く
「freee認定アドバイザーですか?」は入口の確認。
本命は次の質問です。
「freeeで月次を回している顧問先は、いま何社ありますか?」
これに、即答で具体的な数字が返ってくるかどうか。
私の体感で、freee顧問先が10社を超える事務所は、業種別の運用パターンが頭に入っています。
3社以下だと、まだ事務所側が”実験中”の可能性が高い。
ポイント2:月次決算を翌月10日までに固められるか
これは、freee活用の生命線。
freeeを入れた最大のメリットは、月次の早期化です。
翌月10日に確定試算表が出れば、社長は11日に経営判断ができる。
翌月25日に出てくる事務所だと、freeeを入れた意味の半分は消えます。
「先生、うちの試算表、毎月25日くらいに出てくるんですけど、これって普通ですか」
セカンドオピニオンで、本当によく聞かれる質問です。
結論、freeeを使っていて25日締めは、もう遅い。
関連:月次決算早期化の3ステップ。
ポイント3:API・他SaaSとの連携設計ができるか
freeeの本領は、APIと他SaaSの接続にあります。
kintoneの販売管理、Stripe、Square、楽楽精算、Money Forwardクラウド請求書——これらをfreeeに繋ぎ込めるかどうかが、レベル2と3の分水嶺です。
「kintoneとの連携、設定経験ありますか?」と一言聞く。
具体的な業種名と連携項目名で返ってきたら本物、「やったことあります」だけで濁されたら、その領域はまだ弱い。
ポイント4:ダッシュボード設計の経験があるか
freeeの数字は、そのままでは社長の経営判断に使えません。
業種別の粗利率、部門別損益、KPIツリー——これを設計して初めて、経営の道具になる。
「ダッシュボード作った実例、画面を見せてもらえますか」が殺し文句。
実物が出てこない、または出てきても粗い相手は、レベル3ではありません。
関連:経営ダッシュボード10KPIの設計指針。
ポイント5:チャット返信のスピード
最後、地味だけど決定的なポイント。
freeeで何かエラーが出た、連携が止まった、仕訳が想定外の場所に飛んだ——こういう小さな相談が、月に何度も発生します。
その時のチャット返信が、24時間以内に来るか、3日後か。
これだけで、社長のfreee運用ストレスは全く別物になります。
私の事務所では、チャット返信は原則当日中。
これを徹底できているかどうかで、本気度が透けて見えます。
社長の脳の余白を削らないために、レスの速さは死活問題です。
面談で1つだけ聞ける一撃質問
「先生の事務所では、freeeで作った月次試算表を、貴所内ではどう処理されてますか?」
これ1つでほぼ見抜けます。
レベル1の事務所は、ここで詰まる。
「freeeから出力して、こちらの会計ソフトに取り込んで…」と答え始めたら、その時点でアウトです。
事務所の内部処理がfreeeで完結していない証拠だから。
レベル2以上は、「freee上で確認・チェック・申告まで完結しています」と即答します。
レベル3だと、「freeeのデータをBIに飛ばして、業種別の指標を毎月作っています」まで返ってくる。
この1問で、3レベルの輪郭がほぼ立ち上がります。
面談で時間がなければ、これだけ聞いてください。
4. 大阪エリアのfreee税理士事情(エリア別肌感覚)
大阪・関西圏の現場感を、エリア別に書きます。
これは公式統計ではなく、私が顧問先・相談者・同業の話から拾った肌感覚です。
北摂(豊中・吹田・茨木・高槻):freeeに弱い事務所が多い
北摂は、創業40年級の老舗事務所が多いエリア。
顧問先のオーナーも世代を重ねていて、紙・FAX・既存ソフトの文化が強く残っています。
「近所の先生にfreeeの話を振ったら、嫌な顔をされた」——この種の相談を、私は北摂エリアの社長から過去2年で何度も受けました。
悪気ではなく、事務所のオペレーションが追いついていない。
東大阪・八尾:製造業に強い反面、クラウドは半歩遅い
東大阪・八尾は製造業のメッカ。
税理士事務所も製造業に特化した実力派が多い反面、クラウド会計の浸透では大阪市内に半歩遅れている印象です。
製造業特有の原価計算・部門別損益をfreeeで組める税理士が、このエリアではまだ希少。
逆にここを押さえている事務所は、東大阪の社長にとって相当な希少価値があります。
西中島・新大阪・本町・梅田:freeeネイティブ事務所の集積地
西中島・新大阪・本町・梅田は、ここ5年でfreeeネイティブな若手税理士が集中して開業したエリア。
関西におけるクラウド会計の発火点です。
選択肢は確実に増えています。
ただし、レベル2とレベル3を見極める目を、社長側が持っておく必要があるのは、エリア共通の話です。
堺・南大阪:層が薄い、要遠征
堺・南大阪エリアは、freee対応税理士の層が薄い。
地元で完結したい気持ちはわかりますが、年商3億を超える成長企業オーナーは、西中島・本町まで足を伸ばす価値があると、私の経験では断言できます。
大阪で本気でfreeeを使いこなしたいなら、選択肢は確実に存在する。
ただし、近所=正解ではない、というのが現実です。
5. 現場ビネット2本|北摂卸売・大阪市内サービス業
私が実際に伴走した2社の話を、特定できない範囲で書きます。
道具は同じfreee。使う側の税理士で、ここまで結果が違う、という話です。
ビネット①:北摂の卸売業 年商3億・社員15名
豊中市の食品卸の社長から、半年前に相談を受けました。
「freeeは2年前から入れてるんです。でも、いまの税理士さん、freeeの画面を全く見ないんですよ。毎月、紙の試算表をFAXで送ってきて、経営の話は何も出てこない」
状況を聞くと、典型的なレベル1の運用。
freeeにログインはできるが、見ない・使わない・連携しない。
月次は翌月末締め、銀行交渉はノータッチ、社長が雑談で銀行の話を振ってもスルー。
私の事務所で引き継いで、最初の3か月でやったのは3つです。
1つ目、freeeとkintoneの受発注連携を組み直しました。
請求書発行と仕訳計上が二重入力だったのを、kintoneで請求書を切ったら自動でfreeeに飛ぶ設計に。
経理担当の入力工数が、月25時間削減。
2つ目、月次決算を翌月8日締めに早期化。
社長が「来月の打ち手を、月初に決められる」状態を作りました。
これだけで、経営判断のサイクルが1段速くなる。
3つ目、freee起点でダッシュボードを組み、粗利率・取引先別売上・滞留債権を可視化。
銀行交渉の場で、社長が自分の口で数字を語れるようになりました。
これが、次の借入の返済ストーリーの審査で効きました。
半年経った今、社長から「freeeを入れた意味が、ようやく分かりました」と言われています。
ビネット②:大阪市内のサービス業 年商2.5億・社員10名
大阪市中央区のBtoBサービス業の社長から、4か月前に相談がありました。
「うちの税理士、freee認定アドバイザーなんですけど、Stripeとの連携を頼んだら『そこまでは対応してません』って言われて。じゃあ何ができるんですか、って正直思いました」
これがまさに、肩書きと実力のズレが露呈した事例です。
事務所のHPには「freee完全対応」と書いてある。
でも、実際にAPI連携や外部SaaS接続を求めると、対応範囲外と言われる。
私の事務所に切り替えてから、最初に手をつけたのは決済データの取り込み設計です。
StripeとSquareの売上を、freee上で部門別・商品別に集計できる構造に変えました。
同時に、月次の経営会議に私が陪席するようにし、社長が数字を起点に意思決定する場を作った。
結果、社長の月次の意思決定スピードが、2倍以上になっています。
2本のビネットに共通しているのは、freeeを変えたのではなく、freeeを”使う側”を変えたという点。
道具は素晴らしい。使い手が、道具に追いついているかどうかだけの話です。
関連:税理士を変えるべき7つのサイン。
6. よくあるご質問
Q1. freee認定アドバイザーの肩書きがあれば、安心して任せられますか?
正直、肩書きだけでは判断できません。認定アドバイザー制度自体はfreee社が真剣に作り込んだ素晴らしい仕組みですが、レベル1からレベル3まで、全員が同じ肩書きを名乗れる構造です。「freee顧問先が何社あるか」「ダッシュボード設計の実物画面を見せてもらえるか」を必ず確認してください。
Q2. 今の税理士がfreeeを使えない場合、変えるべきですか?
「ログインもできない」レベルなら、変えるべきです。「freee上で月次を回せていない」レベルでも、年商3億超なら検討に値します。ただし、いきなり変える前に、まず「翌月10日締めにできますか」「kintone連携できますか」と現税理士に正面から聞いてみてください。動く相手なら、変えずに済む可能性もあります。詳しくは 税理士を変えるべき7つのサイン をどうぞ。
Q3. 税理士を、月額顧問料の安さだけで決めていいんでしょうか?
これは、本当によくいただく質問です。結論、年商3億超のフェーズで、月額の安さで決めるのは危険です。月5万円と月15万円の差は年120万円、決して小さくない。でも、freee運用が回らないことで失う経理工数・経営判断の遅れ・銀行交渉の機会損失は、年120万円どころでは済まないことが多い。私の経験では、安い税理士を選んで2年後に乗り換える社長を、何人も見てきました。乗り換えコストまで含めて考えると、最初から適正価格の事務所を選ぶ方が、トータルでは安いです。
Q4. 大阪でfreee対応税理士を探すとき、どこから探すのが効率的ですか?
freee公式の認定アドバイザー検索ページが起点として最適です。そこから2〜3社に絞って初回面談を受け、本記事の5つのポイントと”一撃質問”で見極めるのが現実的です。距離は二の次、freee運用レベルが第一です。
Q5. freeeから別の会計ソフトに乗り換えるのは、現実的ですか?
過去2年の運用データがある状態での乗り換えは、コストが大きい。freeeを使い続けたまま、税理士側を変える方が、社長側の負担は圧倒的に少ない。私の事務所では、freee継続前提の引き継ぎを多数経験しています。
Q6. 稲田事務所はfreeeをどこまで扱えますか?
レベル3の運用を標準にしています。kintone・Stripe・Square・楽楽精算等の連携設計、ダッシュボード構築、月次の翌月10日締めまで、freeeを経営の道具として使い切ります。詳しくは 税理士/外部CFO/経営コンサル|年商1〜10億の社長はどう使い分けるべきか をどうぞ。本記事はその「税理士の中でもfreee軸で選ぶ」続編です。
💡 この記事の打ち手を、御社で実装するなら
Cash Engine|年商1〜10億の成長企業向け、数字で売上を伸ばす月次伴走パッケージ
本記事で書いた打ち手は、御社の数字・組織・銀行関係に当てはめて月次で実装してこそ効きます。
そのために体系化したのが「Cash Engine」です。月20万円〜のライト/月50万円のスタンダード/月100万円のエンタープライズの3プランで、年商1〜10億の成長企業オーナーに提供しています。
- 月次の数字レビュー+打ち手のディスカッション
- 銀行交渉・事業計画書・資金繰り表まで一気通貫
- KPIダッシュボード構築・経営会議参加までフル支援
こんな状態に、心当たりはありませんか
- ✓ freeeを入れたのに、税理士が画面を見ない
- ✓ 月次試算表が翌月20日以降にしか出てこない
- ✓ kintoneやStripeとの連携を相談しても話が噛み合わない
大阪で本気でfreeeを使いこなしたい社長へ。
45分の無料相談で、御社のfreee運用と現税理士の状態を、私と一緒に整理しましょう。
「税理士を変えなくても、運用設計だけで解決」という結論も普通にあります。
オンライン/対面どちらでも対応・強引な勧誘はありません
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外部の参考情報として、freee公式の認定アドバイザー検索 もあわせて確認してみてください。





