利益が残らない会社には、どんな共通点があるのか?
結論から書きます。利益が残らない会社は、5つの構造の掛け算のどこかに「×」を抱えています。
5つの構造とは、商品(何で儲けるか)× 顧客(誰に売るか)× 販売(どう売るか)× 事業(どの土俵で戦うか)× 組織(誰がやるか)です。
重要なのは「掛け算」だという点です。足し算なら、4つが良ければ1つの悪さは薄まります。しかし掛け算では、1つの×が全体の答えを小さくします。営業がどれだけ頑張っても、粗利の取れない商品構成のままなら利益は増えない。良い商品があっても、値段でしか選ばない顧客ばかりなら利益は削られる。
だから「もっと頑張る」では解決しません。頑張りは×を薄めてくれないからです。必要なのは、どこに×があるかを特定して、その構造そのものを作り替えることです。
5つの構造、それぞれの「×のサイン」とは?
自社のどこに×があるのか。現場でよく見るサインを、構造ごとに挙げます。1つでも「うちのことだ」と思ったら、そこが出発点です。
① 商品の×——「何で儲けているか」を一言で言えない
② 顧客の×——値段でしか選ばれていない
③ 販売の×——売れる理由が社長個人に張り付いている
④ 事業の×——撤退を決めた事業がひとつもない
⑤ 組織の×——人が「利益を生む場所」に配置されていない
部門別・商品別に数字を分けて見る方法は、管理会計の入口|社長がまず作るべき3表で詳しく書いています。決算書から自社の構造を読む基本は経営者のための決算書の読み方をどうぞ。
経営会議の中から見て、利益が残る会社と残らない会社は何が違うのか?
私は税理士として、複数の会社の経営会議に外部の立場で継続的に参加しています。東京プロマーケット上場準備中の企業では監査役として、社会医療法人では監事として、お金の使い道と数字を審査する側に座っています。
その席から見てきたことを、一般化して書きます。
利益が残らない会社の会議は、「今月をどう乗り切るか」の話に終始します。目の前の受注、目の前の資金繰り、目の前の人手不足。どれも切実です。しかし、儲け方の構造そのものを議題にした会議を、私はその種の会社でほとんど見たことがありません。構造は誰の担当でもないから、誰も議題に載せないのです。
一方、利益が残る会社の会議には、「やめる話」が出ます。この商品は絞る、この取引条件は見直す、この事業はここまでで撤退する。何かを捨てる意思決定があるから、残したものに利益が集まる。私の体感では、この差は社長の能力の差ではありません。構造を議題に載せる仕組みがあるかどうかの差です。
設計した構造への報酬である——
経営会議の中から見てきた、正直な実感です。
❌ やってはいけないこと:原因を特定する前に「対策」から始める
利益が出ないからと、いきなり広告を増やす、安売りセールを打つ、経費を一律カットする——どれも×の場所を特定しないままの対策です。商品構造に×がある会社が販売だけ強化すると、儲からない商品がさらに売れて、忙しさだけが増えます。順番は必ず「診断→設計→実行」。対策は最後です。
では、どの順番で直せばいいのか?
結論はシンプルです。①×を1つ減らす → ②○を1つ強くする。この順番です。
掛け算の構造では、×を放置したまま○を伸ばしても答えは大きくなりません。まず一番深刻な×を1つ特定して、そこを止血する。それから、自社の一番の強み——○の構造を1つ選んで、集中的に太くする。5つ全部を一度に直そうとすると、確実に息切れします。
そして、正直に書かなければならないことがあります。儲け方の構造改革は、1年では終わりません。商品構成の入れ替えも、顧客の質の入れ替えも、組織の配置換えも、効果が数字に表れるまで時間がかかります。だからこそ必要なのが、5年の設計図です。5年後にどんな構造で儲けている会社になるのかを先に描き、そこから逆算して今年やることを決める。設計図なしの構造改革は、行き先を決めずに家を建て替えるようなものです。
黒字なのに現金が残らないという症状が併発している場合は、構造の×に加えてお金の流れの問題もあります。黒字なのに現金がない5つのパターンと改善策もあわせて読んでみてください。
×の特定から5年の設計図まで、2日間で作る場があります
ここまで読んで、「うちはどこに×があるのか、自分で特定できる気がしない」と感じた方へ。それが普通です。社長は自社に近すぎて、自社の構造が見えにくい。外の目と、診断の型が要ります。
当事務所では、5構造の診断から、5年計画の骨子、そして帰った翌日から動ける30日アクションプランまでを2日間で作り上げる「儲け方の設計ワークショップ」を実施しています。方法論の設計から当日の伴走まで、税理士である私がひとつの席で担います。
まずは無料の45分相談+決算書2期分の診断から
ワークショップの前に、御社の数字で話しませんか。決算書2期分を拝見し、5構造のどこに×がありそうかまでは無料相談の中でお伝えします。売り込みはしません。合わなければ、正直にそう言います。
利益が残らない悩みについて、よくある5つの質問
Q1. 売上はあるのに利益が出ないのは、経費の使いすぎが原因ではないのですか?
Q2. 中小企業の利益率は、どのくらいあれば良いのですか?
Q3. 値上げをすれば解決しますか?
Q4. 顧問税理士がいますが、こうした相談はできますか?
Q5. 大阪以外の会社でも相談できますか?
まとめ——利益は、頑張りではなく構造に宿る
利益が残らない原因は、努力不足ではなく、商品×顧客×販売×事業×組織の5構造のどこかにある×です。掛け算だから、×を放置したまま頑張りを積んでも答えは変わりません。直す順番は、×を1つ減らし、○を1つ強くする。そして構造改革は1年では終わらないからこそ、5年の設計図が要ります。
今日できる小さな行動を1つ。直近の決算書か試算表を開いて、「うちの利益は、どの商品の、どの顧客から生まれているか」を紙に書き出してみてください。すらすら書ければ、構造は見えています。手が止まったら、そこがあなたの会社の×の入口です。
1年後、また同じ試算表を前に同じため息をつくのか。それとも、設計図を手に構造を作り替え始めているのか。分かれ道は、×を特定するかどうか——それだけです。
無料45分相談+決算書2期分の診断
御社の5構造のどこに×がありそうか、決算書2期分から一緒に確かめます。オンライン全国対応です。
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