決算書を作るだけの税理士に、分院の判断は相談できない。
2件目を出すべきか。
医療法人にすべきか。
勤務医の先生に、いくら払えば残ってくれるのか。
診療が終わった夜、ユニットの電源を落としたあとで、こうした問いを一人で抱えていないでしょうか。
院長の仕事は診療だけではありません。設備投資、採用、給与、承継。
どれも数千万円単位で医院の未来を左右する意思決定です。
それなのに、決算のときにしか会わない税理士に「先生、今年も利益出てますね」と言われて終わる。
肝心の判断は、誰にも相談できないまま院長一人の肩に載っている。
私は税理士の稲田光浩です。税理士法人ゆびすい(医療専門部)の出身で、現在は社会医療法人の監事を務め、複数の医療機関の経営会議に外部の立場で参加しています。
つまり、申告書を作る側だけでなく、医療法人のお金の使い方を監査する側、意思決定の場で「その投資は妥当か」を問う側にも立っている税理士です。
このページでは、私が歯科医院の院長とどんな仕事をしているのかを、正直に書きます。合わない先生のことも、隠さず書きます。
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なぜ歯科医院の経営判断は、これほど難しいのか?
結論から書きます。歯科医院の経営判断が難しいのは、「単価を自分で決められない収益構造」の上で、「大きくて後戻りできない投資」を、「数字を見る時間がない院長」が一人で決めているからです。3つに分けて書きます。
理由①:保険診療の単価は、院長の努力では動かせない
保険点数は国が決めます。値上げという経営の基本手段が、保険診療には使えません。
一方で、費用は容赦なく上がっています。厚生労働省の第25回医療経済実態調査(2025年11月公表)によると、歯科診療所の給与費は前年比3.3%増、歯科技工の委託費は5.9%増。そして法人立の歯科診療所の33.6%が赤字です。
個人立でも、損益差額(院長の取り分に相当する額)は中央値で年約1,023万円。全体の40%は750万円未満にとどまります。
「歯科医院はどこも儲かっている」時代は、統計の上でもう終わっています。
売上を伸ばすなら、自費比率か、ユニット数か、医院の数か。
どれも「経営の意思決定」でしか動かない変数です。
理由②:投資が大きく、やり直しがきかない
ユニット1台、CT、内装、そして分院。歯科の投資は一つひとつが高額で、しかも据え付けたら動かせません。飲食店のように「業態転換」もできない。
出店の判断を一度間違えると、借入の返済だけが10年残ります。
これは、経験上、間違いない。私は医療機関の経営会議で、投資判断の議論に何度も立ち会ってきました。うまくいく投資と苦しむ投資の差は、腕の差ではなく「決める前に、返済まで含めた数字を詰めたかどうか」の差です。
理由③:院長の時間は診療で埋まっていて、数字を見る余白がない
院長は一日中チェアサイドにいます。数字を見られるのは診療後の夜か休日だけ。
だから多くの医院では、経営判断が「なんとなくの手応え」で行われます。
月次の試算表が2〜3ヶ月遅れで届く体制なら、なおさらです。判断の材料が、そもそも手元にない。
歯科医院に必要なのは「決算書を作る人」ではなく、「決める場面に数字を持って同席する人」です。
税理士が「意思決定に同席する」とは、どういうことか?
多くの歯科専門税理士のサービスは、「税務申告+経営数値のレポート」までです。それ自体は悪くありません。ただ、レポートを渡されても、「で、出すのか出さないのか」を一緒に考えてくれる人はいない。私がやっているのは、その先です。
実際に同席する場面を、4つ書きます。
場面①:分院出店の投資判断
「2件目を出したい」というご相談は、面談で最も多いテーマの一つです。
私が同席して確認するのは、物件の家賃でも内装の見積もりでもなく、まず1件目の数字です。今の医院のキャッシュフローは、分院が軌道に乗るまでの赤字と借入返済を支えられるのか。勤務医と衛生士は、本当に採れる前提でいいのか。
銀行に出す事業計画書も、「売上は市場拡大により増加」のような作文ではなく、ユニット数×稼働率×単価から積み上げます。銀行融資は数字の審査ではなく、返済ストーリーの審査だからです。
場面②:承継・医療法人化
医療法人にすれば分院が開設でき、所得の分散や退職金の設計など税務上の選択肢も広がる可能性があります。ただし、社会保険の負担増や配当ができない医療法人特有の制約もあり、節税額の比較だけで決めると後悔するケースがある領域です。
親子承継・第三者承継も同じで、「いつ」「いくらで」「誰に」の3つを、税務・融資・院長のライフプランの三方向から同時に詰める必要があります。
私は社会医療法人の監事として、医療法人の内側——理事会でお金がどう議論され、何が承認され、何が差し戻されるか——を継続的に見ています。法人化した後の世界を見てきた立場から、「先生の医院は法人化すべきか、まだか」を一緒に判断します。
場面③:スタッフ給与と採用
歯科衛生士の採用難は、統計の給与費3.3%増という数字以上に、現場では切実です。
「昇給させたいが、いくらまでなら医院が耐えられるのか」。
この問いに答えるには、労働分配率(粗利のうち人件費に回している割合)を医院の数字で押さえる必要があります。感覚で昇給すると利益が消え、渋ると人が消える。どちらも現場で何度も見てきました。
私は給与テーブルの「払える上限」を数字で示した上で、賃上げ促進税制のような使える制度は要件を確認して織り込みます。
場面④:自費比率をどうするか
保険単価が動かせない以上、医院の利益率を変える最大の変数は自費比率です。
ただし「自費を増やしましょう」という掛け声だけのコンサルティングには、私は与しません。やることは地味で、自費と保険を分けた月次の数字を作り、どのメニューが利益に効いているかを院長が見える状態にすることです。数字が見えれば、TC(トリートメントコーディネーター)を置くか、機材に投資するかの判断は、院長自身ができるようになります。
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歯科専門をうたう税理士は他にもいる。なぜ稲田なのか?
大阪には歯科専門の税理士事務所がいくつもあります。検索すれば、私より歴史の長い事務所も出てきます。その前提で、私にしか書けないことを3つ書きます。
①医療の「内側」を知っている——ゆびすい医療専門部出身+社会医療法人の監事
私は税理士業界19年、税理士登録は8年目です。キャリアの中で税理士法人ゆびすいの医療専門部に在籍し、医療機関の税務・会計を担当してきました。
そして現在は、社会医療法人の監事として法人の業務と会計を監査する立場にあり、複数の医療機関の経営会議に外部の立場で継続的に参加しています。
顧問として数字を「作る」経験と、監事として数字を「審査する」経験の両方を持つ税理士は、多くありません。銀行や行政がどこを見るか、理事会で何が問われるかを知った上で、先生の医院の判断に同席できます。
②AIを使った月次体制——数字が「翌月に」出てくる
意思決定に数字を間に合わせるには、月次の速さが生命線です。
私の事務所では、歯科医院の月計表(レセコンの集計表)をAIで読み取り、仕訳まで自動化する仕組みを自前で構築し、実際の顧問業務で運用しています。クラウド会計(freee)との組み合わせで、「試算表が3ヶ月遅れ」の状態を「翌月に医院の数字が見える」状態に変えていきます。
数字が速いから、判断が速い。それだけの話ですが、これができている事務所は体感では少数です。
③「先生、それはやめましょう」と言う
意思決定に同席する人間の価値は、賛成することではなく、止めるべきときに止めることにあります。
私は監査する側の立場も持つ人間として、数字が支えない投資には「やめましょう」と言います。耳ざわりのいい応援だけが欲しい先生には、正直、向いていません。
相談から伴走まで、どう進むのか?
流れはシンプルです。3ステップで書きます。
ステップ1|無料相談(45分・オンライン可)
いま考えている判断(分院・法人化・承継・給与など)を伺います。この段階で費用は発生しません。売り込みもしません。
ステップ2|決算書2期分の診断
決算書2期分をお預かりし、収益構造・借入・人件費率・自費比率の観点から、医院の現在地と論点を整理してお返しします。「今の顧問税理士のままでいい」という結論になることもあります。その場合は、そのままお伝えします。
ステップ3|月次伴走
顧問契約後は、月次で数字を固めた上で、意思決定のテーマ(出店・法人化・承継・採用)ごとに検討の場を持ちます。決算・申告はその土台として当然に行います。
正直に書きます。合わない先生もいます
お互いの時間を無駄にしないために、先に書いておきます。
❌ 私がお役に立てない先生
- 記帳と申告だけを、できるだけ安く済ませたい先生。その目的なら、格安の記帳代行のほうが合理的です。私の報酬は意思決定への関与を含む前提で設計されており、申告だけの比較では割高になります。
- 「儲かる自費メニュー」のような即効策だけを求める先生。私が提供するのは数字に基づく判断の土台であり、魔法の一手ではありません。
- 数字を見る時間を月1時間も取れない・取る気がない先生。同席型の伴走は、院長ご本人が判断の主役であることが前提です。
❌ やってはいけない意思決定の典型
「今の医院がうまくいっているから」という理由だけで分院を決めること。分院は1件目の成功の複製ではなく、人材・資金・院長の時間を3方向同時に割く別事業です。医療機関の経営会議に出ていて、投資案件が差し戻される理由の多くはここにあります。1件目の数字の検証なしに物件を先に押さえるのは、順番が逆です。
よくあるご質問(FAQ)
Q1. いま顧問税理士がいます。乗り換えは大ごとになりませんか?
大ごとにはなりません。切り替えは決算のタイミングに合わせるのが一般的で、必要な引き継ぎ資料(申告書控え・総勘定元帳・届出書控えなど)はリスト化してご案内します。前の税理士への連絡が気まずいというお声もよく伺いますが、事務的な通知で完結するのが通常です。まずは今の顧問を変えない前提のセカンドオピニオンとしてのご相談でも構いません。
Q2. 引き継ぎの間、経理や申告が止まりませんか?
止まらないように設計します。データ(会計ソフト・レセコン集計・給与)の引き継ぎ状況を先に確認し、空白期間が出ないよう切り替え時期を決めます。クラウド会計への移行が必要な場合も、移行作業は当事務所側で巻き取ります。
Q3. 大阪以外・遠方の医院でも対応できますか?
できます。事務所は大阪市淀川区(新大阪・西中島)ですが、月次のやり取りはクラウド会計とオンライン面談で完結するため、全国対応しています。意思決定の相談はむしろオンラインのほうが日程を合わせやすい、というお声もいただきます。
Q4. 料金の目安は、どう考えればいいですか?
報酬は「記帳・申告」の作業量ではなく、意思決定への関与範囲(月次面談の頻度・分院や法人化などのプロジェクトの有無)で決まります。そのため一律の料金表ではなく、初回相談で必要な範囲をすり合わせた上で、契約前に金額を明示してお見積りします。申告だけを安く、という比較では割高になる一方、経営コンサルタントと税理士を別々に契約するより一本化できる分、合理的になるケースが多いです。
Q5. どのタイミングで相談するのがいいですか?
「決める1〜2年前」が理想です。分院なら物件を探し始める前、法人化なら利益が伸び始めた年、承継なら後継の方向性を考え始めた時点。選択肢は時間とともに減っていくので、迷っている段階こそ相談の適期です。もちろん、すでに動き出している案件のセカンドオピニオンも受けています。
まとめ|チェアサイドの5分より、意思決定の1時間を
歯科医院の経営環境は、統計がはっきり示すとおり、二極化しています。法人立の3分の1が赤字になる時代に、医院の未来を分けるのは診療の腕だけではなく、分院・法人化・承継・給与・自費率という少数の大きな意思決定の質です。
その意思決定に、数字を持って同席する。
それが私の仕事です。
今日できる小さな行動を一つだけ。直近2期分の決算書を開いて、人件費率と自費売上の割合を前年と見比べてみてください。数字が悪化していれば、それが相談のサインです。数字の見方が分からなければ、それ自体が相談のサインです。
このまま一人で、夜の院長室で決め続けるのか。
それとも、次の判断から隣に外部の目を置くのか。
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分院展開の資金調達、医療法人の財務設計、承継に向けた自己資本づくり——歯科医院のお金まわりの意思決定を、税理士業務の枠を超えて一気通貫で伴走するのが Luxe Partners です。単発の相談ではなく、財務戦略のパートナーが必要な段階に来ている医院のために。
このページを書いた人
稲田光浩(いなだ みつひろ)
税理士/稲田光浩税理士事務所 代表
税理士業界19年・税理士法人ゆびすい(医療専門部)出身・freee認定アドバイザー
- 顧問先:成長期の中小企業・スタートアップ・医療歯科・飲食等
- 監事:社会医療法人 1法人
- 監査役:東京プロマーケット 上場準備中の企業 1社
- 経営会議・取締役会への参加経験:複数社(医療機関含む)
- プロジェクト型支援領域:分院・設備投資の資金調達伴走/医療法人化・承継の検討支援/経営ダッシュボード設計/経理業務フロー改善/AI活用設計
〒532-0011 大阪市淀川区西中島4-2-21 ミツフ新御堂筋ビル605
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